ビジネスフォンには、ならではの機能として内線や代表組といった機能の他に、「転送」できる機能が備わっています。
そこで、単に「転送」といっても、
・内線転送
・外線転送
と、大きく2種類の転送機能があります。
内線転送、外線転送ともに外線着信を転送する機能なので、それぞれ大きな違いはないものの使い方が若干異なります。
ということで今回は、ビジネスフォンの転送機能および、内線転送と外線転送について詳しく解説いたします。
▶︎目次
1.ビジネスフォンの「内線転送」と「外線転送」の基本的な使い方
ビジネスホンの「転送」は、外線着信した電話を各担当者に通話を引き継ぐための機能。
その転送には、冒頭でも説明した通り、
- 内線転送
- 外線転送
と、大きく2種類の転送機能があります。
この2つの転送機能を制御しているのが「主装置(PBX)」と呼ばれる小型の電話交換機。
転送だけでなく、着信、発信、内線、代表組といったビジネスホンの機能をすべて制御する役割を果たす重要な機器です。
一般的にビジネスホンと呼んでいるものは、内線電話機と主装置(PBX)のセットが基本となり、電話機だけ用意しても使えません。
では、ビジネスホンの「内線転送」と「外線転送」の違いを見ていきましょう。
「内線転送」は基本機能の一つ
内線転送は、同じ建物・フロア内で「内線」を通じて転送する、ビジネスフォンの基本的な機能の一つ。
その転送と合わせて利用する機能が「保留」。
保留ボタンは、どのメーカーどの機種の内線電話機にも搭載され、ボタンがある位置もほぼ統一されています。
電話機の右下に設置されたピンクやオレンジなど、目立つ色のボタンが保留ボタンです。
かかってきた電話を他の社員へ通話を引き継ぐため、「保留ボタン」を押して一旦保留状態に。
そこから全ての電話機に割り振られた「内線番号」によって通話が転送されます。
簡単な例えとして、「外線01」に着信した外線が、内線「202」の社員宛の電話の場合で説明すると、
- 「外線01」で内線「202」の社員宛の外線を着信
- 「保留ボタン」を押して一旦保留状態に
このとき、相手にはメロディが流れ、転送保留状態になります。 - 「2・0・2」をダイヤルして内線「202」の社員の内線電話機を呼び出す
- 内線「202」の社員が電話にでたら、「外線01に◯◯さんから電話です」と伝えて受話器を置く
- 内線「202」の社員は点滅している「外線01」を押せば通話ができます。
と、基本的な内線転送の流れはこのようになります。
内線番号は、主装置(PBX)に接続するすべての内線電話機に割り振られ、その割り振り方は機種によって異なります。
オフィスの規模に合わせて「01、02」、「201、202」、「2001、2002」と、最大4桁の数字が使われます。
ちなみに、「100」、「110」、「1100」など、「1」から始まる内線番号に設定すると、緊急短縮ダイヤル「110」や「119」の誤発信の原因になるので、基本的に「1」から始まる内線番号は使われていないようです。
「外線転送」は手動と自動の2タイプ
外線転送は、外線着信したとき担当者が不在の場合、事前に登録してある担当者の携帯電話に電話を転送する機能。
外線転送ができるようになる以前は、
- 受けた社員はメモに残す
- 急ぎの用件なら担当者の携帯・スマホに連絡をとる
- 折り返し電話する
といった手間が必要になっていましたが、外線転送を利用すれば、このような手間が一切なくなります。
外線転送機能は、現在販売されているほとんどの機種に搭載され、業務効率化に大きく貢献しているのです
このように、便利なビジネスフォンの外線転送機能ですが、転送方法は「外線手動転送」と「外線自動転送」に分けられます。
外線手動転送
オフィスのビジネスフォンにかかってきた電話を、内線転送の要領で外出している社員の携帯電話に転送する方法です。
オフィスのビジネスフォンに外出して不在の担当者宛の外線着信があったとき、「保留ボタン」を押して一旦保留状態に。
そして、外出している社員の携帯電話番号を呼び出して、その担当者が電話にでたら着信がある旨を伝えて、転送した側が電話を切れば通話が引き継がれます。
つまり、外線着信を内部に転送するか、外部に転送するかの違いです。
外線自動転送
事前に登録してある担当者宛に外線着信があったとき、その担当者が不在の場合、登録した携帯電話番号へオフィスのビジネスフォンに呼び出しすることなく即座に転送する機能。
そこで、携帯電話が話し中などで繋がらなかったときは、着信した時間、着信した相手、相手先の電話番号などの情報をメールで送信する「外線転送不成立メール」機能もセットで利用できます。
事前に各担当者の携帯電話番号などの登録は必要になりますが、一度登録すれば転送を自動で行ってくれるので、手間が一切かからず、何より電話をかけてきた相手を待たせなくていいのが大きなメリットです。
2.まとめ
ビジネスフォンならではの機能の一つが「転送機能」。
使い方は既に熟知している方は多いかと思いますが、「保留~転送」が基本です。
同じ建物・フロア内で外線着信を転送する「内線転送」と、今では外出している社員の携帯電話に転送できる「外線転送」もできるのです。
特に、外線転送を上手に利用すれば業務効率化に大きく貢献してくれるので、ご利用になっていないオフィスでは是非活用しましょう。